フェイスブックの個人情報流出問題は、以前から囁かれていましたよね。
フェイスブックが事件解決に役立ったということもありますが、逆に個人情報を特定されて事件にまで発展してしまったというケースもありました。
私はフェイスブックやってません。
もともとフェイスブックに対してはあまりいいイメージを持ってないからですね。
本名じゃなきゃダメっていうのがね。
個人情報ネットに晒すことにどうしても抵抗あります。
本名じゃなきゃダメ、というのは今かなり徹底していて、たとえば偽名の疑いが出るとログイン不能にすぐなり、再開には本人確認のため写真や身分証明書まで出す必要があるっていうじゃないですか。
フェイスブックが個人情報管理を徹底してくれるなら文句はないけど、実はその逆。
今年3月に発覚した、ケンブリッジ・アナリティカ(Cambridge Analytica)社による個人情報不正利用問題がきっかけになって、フェイスブックに対する風当たりが強くなっています。
ケンブリッジ・アナリティカ社は、ケンブリッジ大学の教授がフェイスブックを通じて取得したおよそ5000万人分の個人情報を買い取り、アメリカの大統領選の選挙活動に使用した、という疑惑が持たれています。
ユーザー個人情報流出問題を受けて、フェイスブック社のCEO、マーク・ザッカーバーグ氏が米下院の公聴会で証言するまでに発展しています。
そういうのもあったりして、やっぱりフェイスブックは個人情報流出ツールに過ぎない、ということがよくわかりました。
フェイスブックはどんなふうに個人情報を吸い取っていくのか
1.APIを通して個人情報が流れる

出典
ケンブリッジ・アナリティカ社が利用したデータは、フェイスブックAPIを通して取得されたものでした。
APIとは「ソフトウェアの機能を共有すること」なのですが、データ取得に利用されたのが「診断アプリ」というアプリケーションソフトウェア。
このアプリはケンブリッジ大学に在籍しているアレクサンダー・コーガン博士が開発したのですが、その目的はユーザーの性格診断というだけでなく、「研究利用」としての個人情報取得にあったのです。
アプリから直接取得されたのは27万人(のちに30万5000人と訂正)のデータでしたが、フェイスブック上でユーザーの「友達」の情報(フェイスブック上で公開されているデータ)も収集。
そしてデータは約5000万人(8500万人とも言われいてる)にものぼったというのです!
ここまで被害が拡大したのは、アプリだけではなくてその後のフェイスブックの対応にもありました。
データ取得が行われたのは2014年で、ケンブリッジ・アナリティカ社にデータが渡ったと英ガーディアン紙が報道したのが2015年。
フェイスブックはすぐにデータを破棄するようコーガン氏らに求めましたが、破棄したとの通知を受け取っただけで、確認などのアクションは起こさなかったと言います。
この脇の甘さが5000万人という膨大な個人情報流出につながったと指摘されているんですね。
確かに手紙を受け取って「わかりました」というのはあまりにも危機管理なさすぎだと思います。
2.「個人情報の共有」が簡単にできる

フェイスブック上の「友達」同士では、公開している自分のデータを共有することができます。
こちらの記事では、実際に自分のフェイスブックデータをダウンロードして、それを確認しています。
フェイスブックでのアクティビティが事細かに、しかも消されることなく残っているというのが怖いですね~。
人にとってはそれが思い出になるのかもしれないけど。それをネット上に保存しておくのは危険と思うから怖いのかな。
そして、「他の人が使用しているアプリ」の設定について知らなければ、知らないうちに自分の個人情報が共有されているということになりますね。
「友達」が、純粋に気のおけない人たちばっかりだったらいいけど、会ったこともない「友達」もいたとしたら…
普通に使っていたら、まさかここまで誰かと個人情報共有していると思うでしょうか。
3.会員でもないユーザーの情報をも取得していた!

出典
2018年4月11日に開かれた米下院の公聴会で、ザッカーバーグ氏はフェイスブックに登録していないユーザーの情報も取得していると認めました。
上の記事によりますと、フェイスブックは、登録ユーザーが連絡した相手や受信トレーなどから、非登録ユーザーの情報を取得しているというのです。
以前こんなことも問題になりましたよね。
これは、「いいねボタン」が設置されたサイトを開いたり、ボタンをクリックしただけで、フェイスブックがこちらのデータを収集するというのです。
もうあちこちに個人情報収集の触手を伸ばしていると言った感じ(汗)
ザッカーバーグ氏は、ベン・ルハン下院議員(民主、ニューメキシコ州)の質問に、「セキュリティー上の目的でフェイスブックに登録していない人のデータの収集もしている」と答えました。
それに対してルハン下院議員は、「あなたは皆が自分のデータをコントロールしていると述べたが、フェイスブックユーザーではなく、プライバシーに関する同意書に署名していない人々のデータも集めているではないか」と疑問を呈しています。
ルハン下院議員とザッカーバーグ氏の質疑応答(英語)
この公聴会でザッカーバーグ氏は、ユーザーは個人情報をフェイスブックに収集される・されないをコントロールできると言っていたんです。
その模様はこちら(英語)
でも、フェイスブックに登録していない人のデータも取っているっていう事実。
ここまでされててどうやって自分でコントロールできるのでしょうか?
ルハン議員には全く同感で、知らないうちに自分の個人情報が吸い取られているってやっぱり思ってしまいますよね。
ザッカーバーグ氏は以前、フェイスブック上で個人情報を公開しているユーザーを「僕を信頼しているバカな人たち」と冗談でいったことがあります。
また、「どんな犠牲を払っても成長」というフェイスブック社の幹部のメモからわかるように、フェイスブックは個人情報を「お金儲けの道具」としか見ていません。
こんな個人情報の徹底管理が期待できない会社が、いくら「セキュリティのため」といっても説得力ないですよね。
おわりに
フェイスブックを使ってるからある程度の個人情報流出は仕方ない、と思っていましたが、フェイスブックは自分たちが思っている以上に個人情報を収集し、それが流出していることがわかりました。フェイスブックではプライバシーポリシーを設置してユーザーに説明していますが、それだけじゃわかりにくいですよね。
だからなおさら「気がついたらこんなに情報晒されてる」感が強くなるのかもしれません。
フェイスブックは、
どうやって個人情報を収集しているのか
どうやったら個人情報が収集されるのか
どこまで個人情報が収集されるのか
といった仕組みをわかりやすく伝える努力をしたほうが良いと思います。
個人情報流出をできるだけ防ぐ使い方といったハウツー記事も多く出ていますが、現段階では個人情報を守りたかったらフェイスブックは使わない
というのが一番よさそうです。
ちょっと古い記事ですが、フェイスブックを使わないほうが良い理由に共感できる部分が沢山あったので紹介しておきますね。
今回は、ということでした!
参考サイト:
https://www.sejuku.net/blog/7087
https://wired.jp/2010/10/13/%E3%80%8Efacebook%E3%80%8F%E3%82%92%E4%BD%BF%E3%82%8F%E3%81%AA%E3%81%846%E3%81%A4%E3%81%AE%E7%90%86%E7%94%B1/
http://www.bbc.com/japanese/43650517
https://www.cloudsign.jp/media/20180326-fbca/
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55050
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180412-00000524-san-bus_all
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-04-12/P71QHP6JTSEN01?utm_source=yjp&utm_medium=bd&utm_campaign=yjp
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/04/post-9947.php